アングルのバイオリン

violon d'Ingres. 趣味か余技か、それとも悪ふざけか・・・ とにかくこれが私の日常。

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北より南

旅をするなら、北より、南がいい、と思う。
フランスに住んでいた頃、パリを基点に、何度か旅行をしたけれど、気質的に、ドイツなんかよりも、スペインやイタリア、ポルトガル、ギリシャ、このへんが合っている気がする。町全体にオリーブオイルの香りが漂っているような、そんな場所がいい。

おまえはラテン気質なのか、と訊かれると、まあ、ラテンでないこともなかろう、とだけ答えることにしているが、何と言っても、ヨーロッパに関しては、北より南の方が物価が安い、という理由がある。貧乏旅行者にとっては、これらの国々はパラダイスである。

例えば、スペインの町や、エーゲ海の島などでレストランに入るとする。
観光客を相手にしているような店は避けて、地元の客が入る店に行け、というのは、旅行の鉄則のように言われている。確かにそうかもしれない。
しかし、私は、あえて、観光地の隅っこのレストランに入ったりしてみたい。特に、お昼を食べるには、ちょうどいい。隅っこになると、観光客向け、といっても、客もまばらで、ちらほらと地元の客もいる。川も、河口付近になると、淡水と海水が混ざり合っているものだが、まあ、あんな感じだ。よくわからないか。
客取りで競い合っているような賑やかな場所でもなく、ちょっとはずれの、風通しがやたらといいような店内。店員も、あまりがつがつしていない。昼下がりになると、近くのおやじたちが、ぶらりと入ってきて、暇そうな店員を話をしているような、そんな店がいい。
いわば、観光客と地元客との境界に位置するような店だ。
そんな中途半端な店で、意味もなく、冷えた白ワインでも飲めたら、申し分ない。

地元客でごった返す店は、何となく気が引ける。だって、私は地元の客ではなく、立派な観光客なのだ。地元の客が食べているものこそ本物だ、という理屈もわからないではないが、あまり背伸びはしたくない。
かといって、観光客で賑わう店もどうかと思う。手抜きが見え見えの「ツーリスト・メニュー」なんていう安っぽいものを目にしてしまうと、どうも気分が萎える。

そこで、海水と淡水が入り交じったような、そんなゆるい店を選ぶのである。
緊張せず、斜に構えて町や海を見渡せるような、そんな位置を確保したいと思っている。
昼下がり、時折聞こえてくる、地元の人と店員の会話なんてものを肴に、一杯やる。気楽なものだ。
そして、そんな気楽さは、オリーブオイルの香りが漂う場所ならではという気がする。
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Comment

魔羅一郎 says... "残暑"
猫大人、こんにちは。
残暑厳しい中、如何お過ごしでしょう。
旅と云う程大袈裟なものに、とんと縁の無くなった近頃ですが、やつがれは散歩なんぞを楽しんでおります。
我が家は、東京でも五分も歩けば畑が広がる僻地でありますので、丘を越えるとのどかな光景が眺望出来ます。暑さを避けて午後も遅く出掛けて、夕闇に紛れて帰宅する。夕日に照らされた墓地を横目に、「嗚呼、いつの日か、自分もこの下に眠るのかぁ・・・」などと、神妙な気持ちになって汗を拭います。
すれ違う隣人と云えば、猫ばかり。「にゃあ」と挨拶すれば、「にゃあ」と返してくる猫もいます。蚊に喰われ、赤トンボや蝙蝠の舞う空を眺めつつ、帰ったらザッと汗を流して、ビールを啜りながら、冷や奴に舌鼓を打とうかと。
酔いも程ほどに、夜が深まるにつれて、夕闇で眺めた墓地を思い出します。
「嗚呼、今頃は、鬼太郎たちが運動会してるんだなぁ」
虫の音を愛でつつ、そっとオカルトの書物なんぞを繙いて、夕暮れに見た墓地の向こう側、目に見えぬ世界に想いを馳せ、ああ、これが夏の風情だなと、神妙に頷きます。
日本の夏はやっぱりキンチョウですね。
ゆるゆると宙に渦巻く蚊取り線香の煙が、人の顔に見えてきました・・・。
2006.08.22 14:50 | URL | #- [edit]
まいじょ says... "朝鮮半島 もしくは"
韓半島を旅するなら、南より、北がいい、と思う。
朝鮮に住んでいたころ、板門店を中心に、何度か旅したけれど、気質的に、ソウルや釜山なんかより、ピョンヤン、豆満江、白頭山、このへんが合っている気がする。町全体にキムチの香りが漂っているような、そんな場所がいい。

おまえは主体思想のか、と訊かれると、まあ、チュチェでないこともなかろう、とだけ答えることにしているが、何と言っても、朝鮮半島に関しては、南より北の方が物価が安い、という理由がある。貧乏旅行者にとっては、これらの地域はパラダイスである。
2006.08.22 17:52 | URL | #- [edit]
ジャイアン says... ""
赤いドアは車をテーマにした時のタイトルです(赤い車なので)。一旦閉じましたがまたそのうち開く予定です。 今あたらしいテーマのドアを開けましたんでよろしくお願いします。 例の件電話待ってます。
2006.08.23 17:38 | URL | #- [edit]
猫目 says... "赤の広場の人気者"
魔羅の助様
よい場所にお住まいですね。毎日がプチ・ヴォヤージュ。うらやましいです。金鳥の夏、日本の夏、蚊取り線香の匂い、私も好きです。

まいじょ様
お久しぶりです。
先日、近くのスーパーの酒売り場に行ったら、大きな棚に、ワインやウィスキー、数本ずつしかなくて、まるで、北か、昔のソ連やポーランドのデパートみたいで、うれしくなりました。「大理石の男」といった感じでした。

ジャイアン君。
そういうことでしたか。納得しました。
例の件、電話します。
2006.08.24 00:48 | URL | #GaU3vP2. [edit]
まいじょ says... ""
近くのスーパーの酒売り場が、まるで北か、「大理石の男」といった感じでしたか。
はっきりいって、そのスーパーは、危ないと思います。会社更生法適用目前のビブレ(マイカル系)の酒屋も、棚がスカスカで、哀れを感じました。イオンの支援で立ち直りましたが、商品のランクが下がってサティになってしまいました。
2006.08.24 12:22 | URL | #- [edit]
猫目 says... "ウォッカでも"
そうなんです。
そんな、薄暗い、スカスカの棚には、ウォッカなんかが似合います。サティにならずに、そのままのクォリティを維持していただきたいと思いますが、それは無茶と言うものでしょうか。
2006.08.25 19:04 | URL | #- [edit]

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