アングルのバイオリン

violon d'Ingres. 趣味か余技か、それとも悪ふざけか・・・ とにかくこれが私の日常。

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幽霊子育て飴

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幽霊子育て飴。
おそろしいネーミングのスナックである。しかし、この飴、昨日、今日に、売り出された子供だましのアイデア商品などではない。

時は慶長4年というから、1599年。つまり、天下分け目の関ヶ原の前の年である。京の六道珍皇寺の門前の飴屋に、夜な夜な、飴を買いに来るご婦人がいた。実は、このご婦人、数日前に命を落として埋葬された妊婦で、何と、土中で赤子を産み落としていたという。幽霊になって、飴を買いに来ては、我が子に与えていたのである。その後、赤子は無事救出され、飴屋にひきとられ、やがて高台寺の偉いお坊さんになって、寛文6年3月、68歳で亡くなったという。
その後、この飴は、幽霊子育て飴と呼ばれるようになり、薬飴としても知られるようになった。
「幽霊子育て飴」なんていう絶妙のネーミングといい、まるで「ゲゲゲの鬼太郎」みたいなお話であるが、何しろ、六道珍皇寺といえば、冥土への入り口と言われる井戸もあり、お化けが現れる条件は揃っている。
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件の「幽霊子育て飴」は、21世紀となった今も、同じ六道の辻で買い求めることができる。古く小さなお店で、店番はおばあさん、と、なかなか情緒がある。支店はないそうだが、この界隈の茶屋や、何と電気屋さんなどでもこの飴を取り扱っており、「幽霊子育て飴取扱店」などという幟が立っていたりするが、ここはやはり、由緒正しい本店で買い求めたい。
その日も、幽霊の店は、ご近所のおばさんとおぼしきご婦人方が何人か出入りしていた。三時のおやつ、いやお茶うけに、幽霊子育て飴、という、六道400年来の伝統が残っているのであろう、と、強引に信じてみたい。

さて、当の飴は、幽霊のスパイスも何もない、真っ当な、そして、正統的な飴であるが、これこそ、霊験あらたか、というのだろう。
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