アングルのバイオリン

violon d'Ingres. 趣味か余技か、それとも悪ふざけか・・・ とにかくこれが私の日常。

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異種格闘技戦の最高傑作

発売されたばかりの「UPPER」という格闘技雑誌を買った。
伝説の「異種格闘技戦」、前田日明対ドン・ナカヤ・ニールセン戦がノーカット収録されたDVDがついているのというのだから、これは、買わなければばちが当たるというものだ。

この試合は1986年に新日本プロレスで行われた。
メインの猪木対スピンクスという異種格闘技戦が凡戦で、猪木老いたり、を実感させたものだから、よけいに前田の若さと強さが際立った。私もこの一戦に大興奮した口で、テレビを録画したビデオを繰り返し観たものである。

それだけでは飽き足らなくて、我が家を訪問した、弟の友人の友人というアメリカ人のおじさんにも、強引に鑑賞させてしまったほろ苦い思い出がある。このおじさん、アメリカの田舎に住んでいるごく普通のアメリカ人で、農協だかのツアーで、その日、アメリカから到着したばかりだった。友人の友人の日本人の少年の家に連れてこられたこのおじさんは、意味もわからず、ぽかーんと、画面を見ていたと記憶している。初めて訪れた極東の国で、日本酒と焼き鳥を振舞われながら、こんな、わけのわからないビデオを見せられて、今にして思うと非常に迷惑にして、可哀想な話だったと思い、大いに反省している。

でも、当時は、そのくらい夢中になっていて、誰彼かまわずに見せていた、というわけ。異種格闘技戦の最高傑作だと思っていた。

私は、旧UWF時代からの前田信者だった。
最近では、UWFも実はプロレスだった、つまり、勝敗などが決まっていた、と、当然のように言われているけれど、当時は、UWFは真剣勝負と思われていて、私もそう信じる純粋な若者のひとりだった。
信じてたの、馬鹿じゃないの?と最近のファンにコケにされるのは承知の上だが、何しろ、それ以前には、プロレスさえ真剣勝負と信じていたのだから、仕方なかろう。
現在の価値観で昔を見てはいけない。

前田信者になる以前は、猪木信者だった。
若いファンにはわからないだろうが、猪木の全盛期の頃の新日本プロレスは、今のPRIDEやK1を上回る緊張感とリアルさがあったのである。誰もが、猪木の殺気を本気だと思っていたのだ。そんな猪木の異種格闘技戦なんて、「八百長」などと考える理由はなかろう。

そして、その猪木を上回るリアルさを持って前田が登場してきたのだから、これは真剣勝負だ、と思ったとしても何の不思議もない。

やがて、前田率いるUWFは全盛期を迎えるが、それも、その後、リアルさでさらに上回るバーリ・トゥードの登場で、急激に色褪せてゆくのは、歴史の皮肉というものか。

だから、ここ10年くらいしか格闘技を見ていない若いファンが、歴史を逆に見て、当時のUWFや前田、猪木を批判したり馬鹿にしたりするのを見ると、腹が立つ。後出しジャンケン、というものである。

ネット上では、前田は「一度もガチ(真剣勝負)をしていない。」などと揶揄される。もしかしたら、その通りかもしれない。しかし、前田がいなければ、UWFがなければ、現在の総合格闘技が、日本でこれだけ定着したかどうかはわからない、それも事実である。
事実、ここ数年で急激に総合格闘技人口の増えた韓国ではあるが、企画された大規模な大会が、いくつか中止になっている。プロレスからUWF、UWFからバーリ・トゥードなどという歴史がないから、一般的な理解度が低い。危険な喧嘩大会、としか思われない、ということだ。

ということで、DVD鑑賞に移らせていただきます。


「kakutougi graphic upper vol.1」白夜ムック 880円
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