アングルのバイオリン

violon d'Ingres. 趣味か余技か、それとも悪ふざけか・・・ とにかくこれが私の日常。

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ギャルソンの態度

三谷幸喜脚本「王様のレストラン」は面白かった。数ある三谷ドラマの中でも、ベストと言ってよい。松本幸四郎演じる「伝説のギャルソン」の機転の利いた態度、世の中のギャルソンたるもの、すべからく見習うべし、である。

ところが、実際には、困ったギャルソンもいる。
5年以上前になるだろうか、名店で修業したシェフが始めたばかりのフランス料理店に行ったことがある。師匠仕込みか、味は申し分なかったのだが、ギャルソンがうるさすぎた。しゃべる、しゃべる、それも、どうでもいいことを。

「お待たせいたしました!こちら、佐藤さん、じゃなかった、スズキさんのポワレです。」
何が佐藤さんなのか、一瞬、わからず、一同、顔を見合わせてしまった。それだけではない。せっかく、楽しく会話をしていたというのに、そんな下らないダジャレが挿入されたばかりに、何を話していたのかも忘れてしまった。それから、しばらくは、佐藤さん、鈴木さん、というありふれた苗字が蝿のように頭の周りを飛び回る。鬱陶しいことこの上ない。
それからは、スズキという魚の名前を思い出すのに、ひとまず、「サトウ」を経由するようになってしまった。辞書を引くにも、「ABCDEFG~♪」などと歌わないとアルファベットの順番が思い浮かばないようなものだ。非常に迷惑している。

さらには、隣の席の女性4人組にべったりとはりつき、佐藤さんレベルのダジャレを連発している。ほとんど、客の椅子に座って、肩でも抱きそうな勢いである。ドンペリの一気飲みでもやらせるつもりか。でも、万事がこの調子なのだ。

関係ないが、ドン・ペリニョン、略してドン・ペリ。元X JAPANのYOSHIKIは、酒というと、ドンペリしか飲まないことで有名だが、それ、誉められたことなのだろうか。成金のアメリカ人じゃあるまいし、どちらかというと、それは恥ずかしい行為だろう。間違ったステイタスというものである。まあ、ヤンキー体質なのだろう。
もっとも、ドンペリなんて飲めない私が言ってもあまり説得力はないが。

話はギャルソンに戻る。
このギャルソン、ホスト上がりではないかと、私はにらんでいる。そのファッション、物腰、言動、すべてがホスト臭い。
レストランを始めるに当たって、料理以上にサービスが大事、と考えたオーナーシェフが、歌舞伎町あたりのホストクラブでスカウトしたのではないか。もちろん、給料の話をすれば、天と地ほどの差があるに違いないが、いつまでも、こんな暮らしを続けてはいけない、と考えていたホスト、フレンチの世界に飛びこんでみよう、と、決心したのだ。サービスが大事であることは間違いない。しかし、この男をギャルソンに任命したのは間違いだった。レストランとホストクラブを履き違えている。ただ、客の白け方に気づかないようでは、この男、ホストとしても、きっと大成しなかったに違いない。

私はといえば、レストランというよりも、ビストロみたいな気軽な店が好きだ。料理も、サービスも、質実剛健。逆に、そんな店で、細やかなサービスをギャルソンに求めるのも野暮というものである。ラーメン屋に、三ツ星レストランのサービスを求めたって意味はないのと同じだ。
「はい、どうぞ!」などと言って、ピッチャーに入ったワインを、どん、と置いてゆく、そんなぶっきらぼうな感じもいいではないか。食欲が沸く。
あまり細かすぎたり、ベタベタされても逆に困るのである。
身の丈にあったサービスというやつを実践してほしいものだ。
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